34の新作アジング用パックロッド
前作のBCR-56とは全く違うテイストに仕上がっている
スペシャライズ SFR-58

34から今年の春にリリースされたアジング用のパックロッド
5ft8inと短いレングスでありながら5本継ぎなので
仕舞い寸法が39cmと非常にコンパクトに収まる
前作のBCR-56が仕舞い寸法47.5cmなので8.5cm短くなった
そしてリールシートが上下に動く可動式となっており
リールの重さに合わせてバランスを取る事が出来る
グリップ部分が動くリールシートに合わせてカーボン化されており
昨今流行りのカーボングリップ仕様に
色々と新しさが詰め込まれたパックロッドとなっている!
スペック

長さ | 重さ | ルアー | ライン | ティップ先径 | セクション | 仕舞い |
1730mm | 79g | 5.0gまで | 5.6lbまで | 0.8mm | 5本 | 39cm |
ブランクスはトレカT1100G
ガイド素材はチタン
組み立ては…C国( ゚д゚)…!!この値段で…??
お値段 58300円
長さ
アジングのジグ単の釣りを意識したショートロッド仕様
前作のBCR-56が1680mmなので5cm伸びた
似た様な長さで役割が被ってしまう様な気がしていたが
その実ロッドのテイストは全くの別物と言って良いほど
BCR-56にしか出来ない事がありSFR-58にしか出来ない事がある
問題は“34のパックロッドの中では”という事である( ゚д゚)
他社のパックロッドまで視野に入れてしまうと
この微妙な長さが色々と中途半端に思えてくるのだ
BCR-56は確固たる個性があるので問題無いのだが…
重さ
自重は79gと昨今の30g台まであるアジングロッド界隈では
重い部類に入るが5本継ぎのパックロッドである事を加味すれば
あら不思議!自然と及第点に思えてくる

何よりリールシートが上下に可動する特徴があるので
自分の持っているリールの重さに合わせて位置を変え
先重りしない様にバランスを取る事が出来るので
79gという重さはそこまで気にはならない
最近のリールは余りにも軽いので先重りするケースが多々あるらしい
私は昔のリールの方が好きなのでそういう話とは無縁( ´∀`)
15イグジストが至高の見た目なんですよ…
ルアー
対応ルアーは0.3g ~ 5.0gとなっている
前作のBCR-56は3.0gまでだったのでパワーが上がっている
いや…上がりすぎているのだ( ゚д゚)
ティップはソリッドだけれどもかなりハリが強く
0.5gを投げようものなら飛距離も出ない操作感も悪い
下限の0.3gなんて投げた日には何をしているか分からないだろう
気持ち良く使えるのは1.3g辺りからでベストは1.5gより上
3.0gの尺ヘッドDを気持ち良く動かせるくらいなので
アジングロッドというよりはブルーカレント510に近い使用感
BCR-56の苦手な重たいジグヘッドを扱う場面では最適であり
風や潮の流れや手返しまたは水深がある等で1.5g以上を使うなら
BCR-56よりもジグヘッド単体の釣りがし易いと言える

それを活かして2.8gあるシャローマジック50等のプラグが
普通に投げれるし操作性も良く使っていて面白い
まだ使っていないけれども軽量のメタルジグなんかも
気持ち良くキビキビとアクション出来ると思う
総じてアジングロッドとしてはかなりパワーがあり
前作のBCR-56を所持している身からすると
軽量ジグ単に関してはBCR-56の方が圧倒的に使いやすい
1.5g以上のジグヘッドを使う場面では活躍出来るが
後述するここ大阪湾特有の事情で活躍の場面が少ない…
また他の釣りにプラグやメタルジグ等で使うか?となると
今度は5ft8inの短さが問題になってくるのだ
例えばメバルをテトラ帯でプラグで狙うとなると短いロッドには
なんのメリットも無いどころか特大のデバフ付きだった
長いロッドならテトラ際を水平に引いてくる事が出来るけれども
短いロッドだと長さが足りずにかなり危うく
魚が掛かったら沖に誘導する長さの余裕も無いので
余りにもデンジャーだったよ( ゚д゚)…

漁港内等の足場が良く潜られる心配の無い場所で
シーバスを狙ってみたりする分には面白い
ただそれもやっぱりブルーカレント70TZ Trippersや
ソアレ エクスチューンMB S68UL-S等の長いロッドの方が
圧倒的にやり易いのでSFR-58ならではの強みがそこには無い
もちろん使っていて楽しいと思える事が一番大事ではあるが…
SFR-58ならではの強みと弱み

SFR-58の強みは1.0g ~ 3.0g辺りまでのジグ単が可能なこと
例えばBCR-56は0.5gも快適に使えるし仮に0.3gでもいける
極めて柔らかいティップなのでとにかく軽量な物が使いやすい
その反面重たい物はティップが負けて操作性が下がるので
BCR-56と比べると重たい物はSFR-58の方が扱いやすい
ソアレ エクスチューンMB S68UL-Sは重たい物が快適に扱えるけど
0.5g辺りは操作性が悪く1.0gでも怪しく1.5gは欲しい
またレングスが長くアジングのジグ単に限れば
短いロッドの方が操作性が良く使いやすいというのもある
つまりS68UL-Sに比べると軽量な物が扱いやすいのだ

なのでSFR-58はBCR-56と比べて重たい物が使いやすく
S68UL-Sと比べて軽い物が使いやすいのだ
ロッドを1本に絞るならSFR-58は汎用性という点において
アジングのジグ単ではかなり良い線までいく
ただし私みたいに2タックル持ち込むとなると
軽量な物はBCR-56で重たい物はS68UL-SやS74UL-Sで
となってしまうのが最大の問題点( ゚д゚)…
こうなってしまうとSFR-58ならではの汎用性の高さが
器用貧乏になってしまうわけだよね
S68UL-Sみたいに長いロッドはスプリットやフロートなど
選択肢が広いのも逆風になってしまっている
完全に軽量ジグ単に特化したBCR-56と重たい物もいけるSFR-58
34のパックロッドでコンビを組むなら最適の2本だけど
BCR-56の相棒を他社に求めるとS68UL-SやS74UL-Sとか
ブルーカレント 70TZ Trippers等がライバルとして強力過ぎた
大阪湾ならではの影響もある

私の住む大阪は極めてシャローエリア傾向が強いのだ
漁港で水深が5m以上の場所が少なく
私のよく行くテトラ帯なんて干潮時の足元で水深が1.5~2mしかない
遠投してやっと5~6mあるかないかなので
重たい物を投げなくても容易に全レンジが探れる
なのでBCR-56の軽量ジグ単と非常に相性が良く
取り敢えずBCR-56で良いか…となりがち
逆に水深10m以上の場所で0.5gなんて投げていられないので
この辺りはその土地特有のタックルセッティングがあると思う
水深のある場所ならSFR-58もまた違った顔を見せるのかもしれない
ライン
SFR-58は5.6lb(PE0.25号相当)まで使う事が出来るので
割とハードな使用も視野に入れる事が出来る
BCR-56は2lbまでと華奢なので結構気を遣うし
プラグの使用などもってのほかである

ジグ単で使うなら最近はTHE ONE アジングの0.1号
こればっかりを使うくらいには感度も操作性も良く
懸念だった耐久性もバッチリで現在の第一候補
強度もサバ26cmのリーダーを手に持った空中プルプルに耐えれるので
エステルとは一段階上の強度を有していると思う
PEなので風には弱いけれどもその細さでゴリ押しが効いてしまい
多少の風ならもうこれでいいかってなってる( ゚д゚)

もっと汎用性を上げるならアバニ ライトゲームSPPE X4の0.2号
これが細く強くしなやかでハリは弱めで使いやすい
22~23cmのアジならSFR-58のパワーと合わせて
カツオの1本釣りレベルのパワーファイトが出来るけど
強過ぎてアジの口が切れてバレる事が多発したので
アジを釣るならドラグを緩めて使う事を推奨したい( ゚д゚)
メバルに潜られない様に強引に寄せる時などには
それこそ水面を走らせて寄せる事が出来るレベルなので
SFR-58で狙える範疇の魚ならこれで十分対応出来ると思う
ティップ先径

左がBCR-56で右がSFR-58
0.8mmなのでソアレ エクスチューンMBシリーズと一緒
510は未所持なので分からないけれども
S76UL-Sよりはハリが強くてS68UL-Sと同等くらい
アジングのショートロッドにしてはかなりハリが強め
BCR-56の3倍はハリが強い感じなので軽量ジグ単には向いていない

ベリーもしっかりとしておりBCR-56と比べてかなり太い
全体的にパワーがワンランクからツーランク上
30cm程度のシーバスなんて微塵も苦労しないくらい
やはりアジングロッドという区分よりも汎用性を上げた
ライトゲームロッドと言った方が良い感じ
シャキッとしっかりした使用感なのでボートアジング等で
重ためのジグヘッドをショートロッドで使う場面では最適な気がする
後は渓流でプラグを使う場面でも行ける気がする
問題はどちらも経験が無いって事だけど( ´∀`)…
セクションと仕舞い

最近のパックロッドの進化は凄くて2ピースと変わらない
本当綺麗に曲がるし継数で感度が落ちるという事も無い
操作感が損なわれる様なブレも無いし一度使ってみて欲しい
あれこれマルチピースなの( ゚д゚)?ってなる事間違いなし
唯一の違いはセクションが増えれば重たくなるという事かな
これ関しては仕舞い寸法をどこに合わせるかによるんだよね
例えばこのSFR-58はスーツケース入れる事を視野に入れているので
仕舞い39cmと極めてコンパクトになったわけだし
個人的には飛行機に持ち込む事がほぼ無いので
4ピースで良いかなって感じだけれども
飛行機でも釣りに行くぜ!って人には最高の選択肢になるよね

因みにハードケースが付属してくるけれども
見ての通り前作と比べて開け口とロゴが真逆になっている( ゚д゚)
気になる…非常に気になります!!!
まぁ私はハードケース使わないんだけれども…

竿袋はパリッとしたこれはナイロン製なのかな?
前作は黒のベロア調だったのでちょっと安っぽくなった
ただ水濡れにはこちらの方が強いだろうし実利を取ったのだろう
紐では無くマジックバンドで固定する仕様はとても楽

仕舞い39cmなので当然ダイワのロッドケース渓流F54に入る
56cmのブルーカレント70TZ Trippersと合わせて一緒に入る
持ち運びに関して言えば私の環境だと2タックル持ち込むので
仕舞い39cmの恩恵はそこまで大きくないかな
ただ1タックルで釣りをする人に取っては恩恵がありそう
竿袋の状態でバックパックに縦入れ出来ちゃうし
文字通り釣り道具を忍ばせておく事が出来るので
何かのついでに釣りが出来てしまう…
メリットとデメリット

SFR-58のメリットを挙げると
- 仕舞い39cmで極めてコンパクトになる
- リールの重さに合わせてバランスを取れる
- ジグ単1.0gをそこそこの水準で扱える
- ジグ単の2.5gでも快適に扱える
- 2.8gのプラグが快適に扱える
- PE0.25号までいける
- アジングロッドを超えたパワー
デメリットを挙げると
- 色々なリグを扱うには短過ぎる
- 短いので場所と魚に寄っては使いにくい(テトラのメバルとか)
- 汎用性を高めた代償として特化した物に比べ器用貧乏
- 値段が…
やはり短いという事が良くも悪くも大き過ぎる
良い方向ではアジングでの重たいジグヘッドを使う場面で快適
風のある場面や潮の速い場面や手返し重視の場面などでは
BCR-56よりも良い選択になり得る
悪い方向では汎用性と短さがそもそも合ってない
汎用性を活かすならせめて6ft4inは欲しい感じ
ただしボートアジングや渓流など私のやらない分野まで含めると
汎用性と短さがマッチしているかもしれないので
あくまで私の環境ではと注釈を付けたい( ゚д゚)
オススメ出来る人
アジングをタックル1本で浅い場所も深い場所も
風の日も潮の速い日も狙う人にはオススメ出来る
しかもパックロッドで( ゚д゚)…
2タックル持ち込む人には正直使い所が狭いかな
軽量ジグ単をBCR-56で重たいジグヘッド&各種リグを他の長めのロッド
これが余りにもハマり過ぎているというのが大きい
BCR-56で出来ない分野をカバーする上で必要な物が長さで
フロートやスプリット等で遠距離を狙える方が理に適っている
後はボートアジングや渓流などの未知の分野でワンチャン…?
BCR-56と選ぶなら

地域差もあるとは思うけれども大阪湾の様にシャローで
扱うジグヘッドのメインが0.5 ~ 1.5g辺りならBCR-56の方が良い
これに関しては異次元に操作性が良くて同重量でSFR-58と比べると
もう絶望的なまでの差があると言って良い( ゚д゚)
その代わり汎用性は皆無でパワーも控え目でラインも選択肢が少ない
あくまでジグ単の0.5~1.5gに完全に特化した性能なので
その他を補う相棒が欲しくなるロッドとも言える
あとBCR-56の方が1万円ほど安いんだよね…
終わりに
正直に言えば期待していた程の物ではなかったかな!
前作のBCR-56が衝撃的なほどの完成度だったから…
だからこそもう少し長くするべきだったと思う
56と58だとどうしたって比べてしまうし…
また短い故に汎用性の面でも出来ない事が多いし
SFR-58にしか無い強みがここ大阪湾だと活きにくい
もっと水深があるエリアでは評価が違ったものになると思う
次のパックロッドは夏のブルーカレント( ゚д゚)
汎用性の権化みたいなブルーカレントだから
まぁ間違いないよね的な…ないよね…??
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